会社内の評価は気にしても無駄です。
大企業を3社経験した私が、その理由を解説していきます。
評価は必ず不平等になる
会社の評価制度に文句を言う人は多いですが、これはそもそも解決しない問題です。
何故なら、万人が納得するような評価制度というものを作ることは出来ないからです。
これは簡単に説明できます。
まず、会社には人事・経理・営業などの業務内容が異なる部署が存在します。
そして、業務内容が違うのにも関わらず、会社は成果を給料と言う同じ尺度で評価します。
そもそもロジックとして成立しません。
なので評価は必ず不平等になると説明できます。
成果を評価する事はほぼ不可能
頑張って平等な評価制度を作ろうとしても限界があります。
何故なら、仕事の成果というものは複雑だからです。
例えば、個人で営業成績が良い人がいるとします。
ですが、その人のせいで周りのパフォーマンスが落ちる場合、その人を評価するでしょうか。
多分しないと思います。
これは極端な例ですが、成果というものは複雑性を持っています。
そして、「評価する」ということは、「各項目に点数付けをする」と言い換えることが出来ます。
全ての項目を網羅できるでしょうか。
できないはずです。
なので、成果を評価することに無理があると説明できます。
成果主義にする必要が無い
若者からの意見の一つに「年功序列をやめて、成果主義にすべき」というものがあります。
残念ながら、これも無理な話です。
まず、会社の評価制度を変えるためには、上層部の承認が必要です。
そして上層部の人達は、年功序列で評価されてきた高齢の人達です。
今の年功序列は、自分達に一番都合の良い制度です。
わざわざ自分が不利になるような事をする理由がありません。
なので、年功序列が変わることは決してありません。
成果主義のデメリット
仮に評価項目を決めて、それだけを評価するという完全な成果主義にするとします。
そうするとどうなるかと言うと、評価に関係無い仕事を全くしなくなります。
メリットが無いからです。
[自分の評価に関係ない業務をやらない] [他人を手伝わない] [部署間の仕事を押し付け合う]という問題が発生しやすくなります。
会社全体で見ると、損をする事になるでしょう。
成果主義はこのようなデメリットを持っており、取り扱いが難しい評価制度でもあります。
︎現実の評価制度
ここからは現実の評価制度の話をしていきます。
大企業の新卒の場合、評価は横並び
新入社員の人は知っておいて下さい。
大企業の場合、30歳前後までの評価は強制的に同期と横並びになります。
私は新卒で大企業に入社し、5年目までは同期と基本給を互いに見せ合っていましたが、給料はほとんど変わりませんでした。
その理由を人事部にこっそり聞いたところ、「評価に差を付けると、低い評価の人が辞めてしまうリスクがあるから」とのことでした。
これはどこの会社でも適用されています。
人事部は新卒社員に辞められると困ります。
人を補充する必要が出たり、上司に怒られる可能性があるからです。
これは人事部にとっても合理的な評価制度なのです。
なので残念ですが、30歳前後までは評価されません。
成果を出しても、頑張っても無駄です。
新入社員は成果を出しても評価される事はありません。
ですが、遅刻や欠勤によって減点される事はあります。
なので、減点だけはされないように立ち回りましょう。
出世する人
過去の研究で、「自分の上司が出世した場合、自分も出世しやすくなる」傾向がある事が明らかになっています。
この研究の表向きの結論は、「上司が優秀な場合、部下も優秀に育って出世する」というものです。
ですが、本当の理由は「派閥」です。
自分の部下を昇進させると、自分の派閥を増やせるので、昇進させた上司側にメリットがあるという話です。
会社というものは組織なので、権力による利害関係が働くという事です。
つまり、出世するかは運要素が大きいです。
中途半端な評価システム
大企業で良くあるパターンで、形式上の評価制度があります。
正しく評価する事が目的ではありません。
表向きには正しく評価しているように見せる事が目的です。
大抵、ツッコミどころの多いフォーマットで出来ています。
自己評価を記入して上司に提出するパターンが多いです。
項目数が無駄に多い場合、記入に時間がかかります。
私はこの記入がとても嫌いです。
これに時間をかけるのが無駄だと分かっているからです。
なので、毎年適当に書いて提出しています。
実際、それで問題は起きていません。
体裁を整えることが目的なので、問題は起きません。
合理的な立ち回り
会社という組織では、評価制度が機能しない事が分かったと思います。
そのような組織で、どのように立ち回れば良いかを解説していきます。
評価を気にしない
まずは、会社内の評価を気にせずに仕事をした方が良いです。
評価というものは、じゃんけんみたいなもので、ほとんど運で決まるのが現実です。
本気を出しても、じゃんけんの勝率が変わらないのと同じで、社内の評価にエネルギーを費やしても無駄です。
気にするのは止めましょう。
能力が身につく仕事をする
社内の評価よりも大事な事は、別の会社に転職できるように準備をしておく事です。
変化の多い時代、今の会社が今後どうなるかは誰も分かりません。
可能であれば、スキルを習得出来る仕事を選ぶと良いです。
配属希望が叶う場合は、他社で使えるスキルを取得出来る部署が良いです。
潰しが効かないような部署は、できるだけ避けた方が懸命です。
まとめ
最後に、個人的な提言をして終わります。
昔の適当な評価制度に戻した方がマシ
現代の評価制度の問題は、そもそも人を正しく評価することは出来ないのに、出来ている風に見せている事だと思います。
世の中には無数の会社があるのに、評価制度の問題は未だに解決していません。
これは、「そもそも会社は人を正しく評価出来ない」と言う証拠の表れだと思います。
昔は感覚で社員を評価していたらしいですが、それで良いと思います。
現代の「面倒な割には機能していない評価システム」よりも、昔の評価の方が労力が少ない分だけマシな気がします。
コメント